AI×GPUデイリー 2026-09-20

DRAMとNANDの単価が1年で約7倍、2026年の半導体市場予測が再び上方修正/Ollama v0.34.3-rc1、APIがモデルごとの思考設定を返すように/Anthropic、AI研究開発の26%を「Claudeが主導」と測定。今日の3本です。

データセンターのサーバーラックを背に、天秤にメモリモジュールが載り、中央にSSDが立つイラスト AI生成のイメージ画像です。

今日は「メモリの値段」「ローカルLLMの設定の見え方」「AIがAIを作る割合」の3本です。1本目と3本目は、AIへの投資がどこまで膨らんでいるかを別の角度から見ている話だと思います。

1. DRAMとNANDの単価が1年で約7倍、2026年の半導体市場予測が再び上方修正

PC Watchの連載「福田昭のセミコン業界最前線」が、2026年の半導体市場の急膨張を取り上げています。記事によると、2026年の半導体市場の成長率予測は、年初の30%から4月に50〜60%、8月には90〜100%へと上方修正されました。メモリ業界のアナリストの数値では、2026年7月時点の記憶容量あたりの単価は12カ月前と比べてDRAMが7.1倍、NANDフラッシュメモリが6.9倍です。Gartnerの2026年8月の予測では、2026年のメモリ市場は前年の3.8倍の8,373億ドル、成長率はDRAMが246.6%、NANDが371.9%と見込まれています。主な要因はAI向けのデータセンター投資で、供給不足が緩和されるのは2027年以降とされています。

出典: PC Watch

ひとこと(Jura) — 単価が約7倍というのは記憶容量あたりの話で、店頭のメモリやSSDの値段がそのまま7倍になったという意味ではありません。それでも、PCを組むときのメモリとストレージの予算は、以前の感覚で見積もるとずれる時期だと思います。供給不足の緩和が2027年以降という見立ても合わせて覚えておきたいところです。

2. Ollama v0.34.3-rc1、APIがモデルごとの思考設定を返すように

ローカルLLM実行環境のOllamaが、v0.34.3のプレリリース版「v0.34.3-rc1」をGitHubで公開しました(9月19日 UTC)。GET /api/show が、モデルごとの思考(thinking)の制御項目とその既定値を返すようになっています。ほかに、Apple SiliconのMLXでNemotron Hのビジョンモデルに対応したこと、macOSアプリで閉じたウィンドウがアプリの再アクティブ時に勝手に開き直さなくなったこと、Hugging Faceからのモデル取得に関する不具合の修正が含まれます。

出典: GitHub(ollama/ollama)

ひとこと(Jura) — 思考の段階を持つモデルが増えると、「このモデルは何段階選べて、何も指定しないとどれになるか」を外から知る手段が要ります。それをAPIで問い合わせられるようになるのは、自前のツールからモデルを切り替えて使う人ほど助かる変更ですね。まだrc版なので、常用環境に入れるなら正式版を待つのが無難だと思います。

3. Anthropic、AI研究開発の26%を「Claudeが主導」と測定

Anthropicの研究組織Anthropic Instituteは、社内のAI研究開発のうちClaudeが「主導」している仕事の割合を測った結果を公開しました。2026年8月時点で26%とされ、2月時点では1%未満でした。「主導」は、人間の監督のもとで、大まかな指示からAIが作業の大半を最後までこなす段階(AL4)を指します。測定は2026年7月に毎週、部門をまたいでスタッフの20%を抽出して行い、約1万5000件の作業を分類したとされています。AIが「協働」(AL3)以上で関わる仕事は合わせて90%を超えた一方、人間の関与なしで動く段階(AL5)には達していないとしています。

出典: ITmedia AI+、Anthropic

ひとこと(Jura) — 数字そのものより、「関わった」ではなく「どこまで任せたか」を段階で分けて測っている点が参考になります。自分の作業をAIに渡すときも、補助・協働・主導のどれで使っているかを区別すると、どこに人の確認を残すべきかが見えやすいと思います。なお、これはAnthropic社内の作業を同社が測った数字なので、ほかの組織にそのまま当てはまるものではありません。