AI×GPUデイリー 2026-10-09
Anthropic「Claude Haiku 5.5」公開、10万トークン以下のAPI単価は前世代の10分の1/Microsoft、137BのコーディングAI「MAI Code 1.1 Flash」をRTX Spark搭載PCでローカル実行へ/日本HP、最大192GBメモリの16型モバイルWS「ZBook Ultra G3a」。今日の3本です。

AI生成のイメージ画像です。
今日は「クラウドの小型モデルの値下げ」「ローカルで動くコーディングモデル」「大容量メモリのモバイルワークステーション」の3本です。クラウドが安くなる一方で、手元のPCに載せられるモデルも大きくなっていて、どちらで回すかを選ぶ材料が同じ日にそろった形だと思います。
1. Anthropic「Claude Haiku 5.5」公開、10万トークン以下のAPI単価は前世代の10分の1
Anthropicは10月8日(日本時間)、小型AIモデル「Claude Haiku 5.5」を発表し、同日提供を始めました。API料金は100万トークンあたり、10万トークン以下の処理で入力0.1ドル・出力0.5ドルと、Haiku 4.5(入力1ドル・出力5ドル)の10分の1です。10万トークン超は入力0.5ドル・出力2.5ドルで半額になります。新しいトークナイザーで消費トークンはやや増えるものの、Haiku 4.5への依頼の約90%が10万トークン以下だったことから、平均コストは約75%下がると同社は試算しています。推論の深さを調整するeffort設定にHaikuクラスで初めて対応し、実PC操作のベンチマークOSWorld 2.1ではHaiku 4.5の15.7%から72.4%に上がったとされています。
出典: PC Watch、ITmedia AI+
ひとこと(Jura) — 「10分の1」は10万トークン以下の単価、「約75%減」はトークナイザーの変化まで含めた平均、と2つの数字の意味が違う点は押さえておきたいですね。要約や分類を大量に回す用途ほど、ローカルで回すかクラウドに投げるかの損益分岐が動く話だと思います。
2. Microsoft、137BのコーディングAI「MAI Code 1.1 Flash」をRTX Spark搭載PCでローカル実行へ
米Microsoftは10月7日(現地時間)、RTX Spark搭載PCの予約開始に合わせ、コーディング向けモデル「MAI Code 1.1 Flash」をPCでローカル実行できるようにすると発表しました。総パラメータは137B(1,370億)、アクティブパラメータは6.8Bで、3bit精度によりモデルサイズを8割近く削減し、コンテキストウィンドウは256Kトークンとされています。GitHubの「HydraFusion」(タスクごとにモデルを選ぶ仕組み)をWindowsに拡張してローカルモデルも振り分け先にするもので、10月中にGitHub Copilotアプリ、Copilot CLI、Visual Studio Codeで試験的なプレビューとして提供されます。RTX Spark搭載PCはSurfaceのほかASUS、Dell、HP、Lenovo、MSIから出て、10月16日に出荷が始まります。
出典: PC Watch
ひとこと(Jura) — 記事にはこの137Bモデル単体に必要なメモリ量や、トークン消費がどれだけ減るかの具体的な数値は書かれていません。ローカルとクラウドの振り分けを自動で決める仕組みなので、どのタスクが手元に回るのかはプレビューで確かめたいところですね。
3. 日本HP、最大192GBメモリの16型モバイルWS「ZBook Ultra G3a」
日本HPは10月7日、16型のモバイルワークステーション「HP ZBook Ultra G3a 16 inch」を発表しました。CPU・GPU・NPUを1チップに統合したAMDの「Ryzen AI MAX PRO 400シリーズ」を搭載し、最上位のRyzen AI Max+ PRO 495は16コア/32スレッド、GPUはRadeon 8065S、NPUは最大55TOPSです。メモリは最大192GBのユニファイドメモリで、うち最大160GBをVRAMに割り当てでき、最大3,000億パラメーターのLLMをINT4でローカル実行できると説明しています。最大TDPは前世代G1aの55Wから100Wに引き上げられ、重量は最小構成で約1.9kgです。192GB搭載モデルの販売開始は2026年12月の予定とされています。
出典: MONOist
ひとこと(Jura) — 3,000億パラメーターは4bit量子化での公称値で、しかも192GBモデルは12月からなので、発表直後に買える構成とは分けて読む必要があります。昨日のSurface Laptop Ultraの最大128GBと並べると、ノート型でもメモリ容量が選び方の軸になってきたと感じますね。