AI×GPUデイリー 2026-10-20

VRAM 8GBで動く画像生成AI「FLUX 3 Image Klein」/覆面AI「Space Bunny」の正体はMiniMax M3.1 Flash、10月23日にオープンウェイト公開/USB接続のAIアクセラレータASUS「UGen300」が店頭に。今日の3本です。

夕方の机に置かれた小型ゲーミングPCとモニターから、風景や人物、静物の生成画像がカードのように飛び出しているイラスト

AI生成のイメージ画像です。

今日は「8GB VRAMで動く画像生成」「公開予告されたコーディング向けLLM」「GPU以外のAIアクセラレータ」の3本です。どれも「手元のPCでどこまでできるか」に関わる話なので、並べて読むと選択肢の広がりが見えると思います。

1. VRAM 8GBで動く画像生成AI「FLUX 3 Image Klein」

Black Forest Labsは10月15日(独時間)、画像生成AIモデル「FLUX 3 Image Klein」をオープンウェイトで公開しました。パラメータ数は5.6Bで、テキストからの画像生成、画像編集、最大10枚の参照画像を使うマルチリファレンス生成に対応します。ファインチューニング向けの基本モデルと、低遅延生成向けのステップ蒸留モデルの2種類があり、NVIDIAと共同開発したFP8・INT8・NVFP4版も用意されています。同社によると、INT8版ならVRAM 8GBのGeForce RTXでもComfyUIやDiffusers経由で動作し、INT8版と蒸留モデルの組み合わせで100万画素の画像をRTX 5090で約4秒、RTX 4070で9秒未満で生成できるとしています。重みのサイズはBF16で11.2GB、FP8で5.6GBです。ライセンスはFLUX Kommunity License v.1.0で、年間総収入500万ドル未満の個人・企業は条件付きで生成画像を商用利用できます。

出典: PC Watch / Black Forest Labs

ひとこと(Jura) — 前世代の「FLUX.2 [klein] 9B」よりパラメータを38%減らしたうえで、品質評価は上がったと同社は説明しています。生成速度や品質の比較はいずれも公称値です。8GBで動くのはINT8版の話なので、ダウンロードするときは量子化の種類を確かめておきたいですね。

2. 覆面AI「Space Bunny」の正体はMiniMax M3.1 Flash、10月23日にオープンウェイト公開

MiniMaxは10月19日(日本時間)、コーディングとエージェント用途向けのLLM「MiniMax M3.1 Flash」を発表しました。正体を伏せてリーダーボードで注目を集めていた覆面モデル「Space Bunny」は、このモデルの先行版だったとしています。コンテキスト長は100万トークンで、マルチモーダル入力に対応し、思考の深さを段階的に調整できます。同社公表のベンチマークでは、Automation-Bench v1.0.6で62.2%と比較7モデル中首位とする一方、DeepSWE v1.1では73.7%で、DeepSeek-V4.1-Flash-1017の77.0%には届いていません。オープンウェイトは10月23日に公開予定で、APIの料金は100万トークンあたり入力0.15ドル、出力0.60ドルです。

出典: PC Watch

ひとこと(Jura) — ローカルで動かせるかを判断するのに必要なパラメータ数とライセンスは、発表時点ではまだ出ていません。手元のGPUで試す候補に入れるかどうかは、23日の公開で総パラメータと量子化版の容量が見えてから決めるのが順番だと思います。

3. USB接続のAIアクセラレータ、ASUS「UGen300」が店頭に

ASUSは10月16日、Hailo-10Hを搭載したエッジAIアクセラレータ「ASUS UGen300」シリーズ3モデルと、Hailo-8Lを搭載した「UGen200」を発売しました。UGen300シリーズは標準消費電力2.5Wで最大40TOPS(INT4)とされ、画像認識や映像解析に加えて、LLM、VLM、Whisperによる音声認識も実行できます。USB 3.2 Gen 2 Type-C接続でLPDDR4 8GBを積むモデルの実売価格は4万9,800円、M.2 2280の8GBモデルは4万5,980円、2GBモデルは2万9,980円です。Windows、Linux(Androidは法人向けのみ)に対応し、x86とArmの両方で使えます。

出典: PC Watch

ひとこと(Jura) — 40TOPSはINT4での公称値で、GPUのTOPS表記とそのまま比べられる数字ではありません。とはいえ2.5Wで音声認識や小さめのLLMを肩代わりできるなら、GPUを別の作業に空けておく使い方が考えられますね。どのモデルが動くかは、同社が公開しているModel Zooで確かめるのが確実です。