AI×GPUデイリー 2026-10-23

Arc B390搭載のSBC「LattePanda Sigma 2」、最大59GBをVRAMに割り当て35B級LLMに対応/AMD Software 26.10.1、FSR Upscaling 4.1がRadeon RX 6000シリーズにも対応/Anthropic、常時稼働エージェント「Claude Duet」をリサーチプレビューで公開。今日の3本です。

ケーブルがつながった小型のシングルボードコンピュータの上に、言語モデルを表す吹き出しが浮かぶイラスト

AI生成のイメージ画像です。

今日は「手のひらサイズのローカルAI機」「ゲーム用ドライバの対応拡大」「常時動くAIエージェント」の3本です。1本目はメーカーの説明による数値が中心なので、そこは公称値として読んでください。

1. Arc B390搭載のSBC「LattePanda Sigma 2」、最大59GBをVRAMに割り当て35B級LLMに対応

LattePandaが10月22日(中国時間)、x86シングルボードコンピュータ「LattePanda Sigma 2」を発表しました。146×102mmの基板にPanther Lake世代のCore Ultra X7 358Hを載せ、メモリはLPDDR5X-8533で最大64GB、帯域は136.5GB/sです。最大64GBのうち最大59GBをVRAMとしてAI処理に割り当てられ、INT4量子化とOpenVINOの組み合わせで「Qwen3.6-35B-A3B」を約30tok/sで動かせるとメーカーは説明しています。10GbEを2基、OCuLink(PCIe 4.0 x2)、Thunderbolt 4を2基備え、価格は11月中旬までの予約販売期間が2,599ドル、その後は2,799ドルです。

出典: PC Watch

ひとこと(Jura) — 35B級といっても、動くのはトークンごとに一部だけが働くMoEモデルを4bitに量子化した場合の話なので、同じ規模の密なモデルとは別に考えたほうがいいですね。処理能力が足りなければOCuLinkやThunderbolt 4でアクセラレータを足せる設計なのは面白いところです。価格は40万円台なので、GPU搭載のデスクトップと比べるなら「小ささと省スペース」に価値を感じるかどうかだと思います。

2. AMD Software 26.10.1、FSR Upscaling 4.1がRadeon RX 6000シリーズにも対応

AMDが米国時間10月20日、WHQL版のグラフィックスドライバ「AMD Software Adrenalin Edition 26.10.1」をリリースしました。機械学習ベースのアップスケーラー「FSR Upscaling 4.1」の対応が、Radeon RX 6000シリーズと、Ryzen AI Max 400/300シリーズ・Ryzen AI 9 400/300シリーズの統合GPUに広がっています。4Gamerによると、RX 6000シリーズへの対応は以前は2027年1月の予定とされていました。新たに「Call of Duty: Modern Warfare 4」など3タイトルへの対応も加わっています。

出典: 4Gamer

ひとこと(Jura) — RX 6000シリーズを使っている人には、予定より早く新しいアップスケーラーが届いた形ですね。一方で既知の問題も多く、RX 5000シリーズのWar Thunderでは26.9.1へのロールバックが推奨されていますし、Windows 10ではインストール後にSmart Access Memoryが無効になることがあるとされています。更新前に、自分のGPUと遊んでいるタイトルが既知の問題に入っていないかを確認しておくのが安全だと思います。

3. Anthropic、常時稼働エージェント「Claude Duet」をリサーチプレビューで公開

Anthropicが10月21日(現地時間)、常時稼働型のAIエージェント「Claude Duet」をリサーチプレビューとして公開しました。ベースは「Claude Opus 5.5」で、対象はProプランとMaxプランの利用者、ウェイティングリストへの登録が必要です。GmailやSlackなど接続したアプリの情報を毎朝要約し、日中は監視して注意が必要なときだけ通知します。独自のブラウザを持つ仮想マシン上で作業を続けるため、PCやスマートフォンを閉じたあとも動作するとされています。

出典: ITmedia AI+

ひとこと(Jura) — 手元のPCではなく仮想マシン側で動き続ける設計なので、ローカルで常時稼働エージェントを回す構成とは役割が分かれていきそうですね。クレジットカードや身分証明書の情報を共有する要求は拒否し、メッセージの送信先は常にチェックする設計とされています。任せる範囲をどこまで広げるかは、こうした安全側の仕様を読んでから決めるのがいいと思います。

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