画像生成UIの違い — ComfyUI・Forge・AUTOMATIC1111を公式の対応モデル・更新状況・導入方法で比べる
画像生成のローカルUIの定番、ComfyUI・Forge・AUTOMATIC1111。系統の違い、公式の対応モデル、各リポジトリの最終更新日、Windowsでの導入方法を一次情報だけで並べ、今から入れるならどれかを整理する。

今から入れるなら、更新が続いていて新しいモデルを公式に載せているComfyUIが第一候補だ。A1111とForgeは「慣れた画面を使い続ける」ための選択肢と考えていい。
画像生成をローカルで回そうとすると、まず「どのUIを入れるか」で手が止まる。名前が挙がるのはだいたい3つ、ComfyUI・Stable Diffusion WebUI Forge(以下Forge)・AUTOMATIC1111(以下A1111)だ。
この記事は「使ってみた」比較ではない。3つの公式GitHubリポジトリのREADME・Releases、ComfyUI公式ドキュメント、A1111公式Wikiの記載だけを並べ直した(確認日: 2026-10-24)。
3つの関係。2つは同じ系統、1つは別系統
最初に押さえたいのは、3つが横並びの別製品ではないことだ。
A1111は、公式READMEで「Gradioライブラリで作ったStable DiffusionのWebインターフェース」と説明されている(出典: AUTOMATIC1111 README)。プロンプトやサイズを欄に入れて生成する、フォーム型の画面だ。
ForgeはそのA1111の派生である。公式READMEは自らを「Stable Diffusion WebUIの上に載るプラットフォーム」とし、目的に「開発を容易に、資源管理を最適化、推論を高速化、実験的機能の研究」を挙げる。土台はSD-WebUI 1.10.1で、「90日ごと、または重要な修正があれば本家と同期する」と書かれている(出典: Forge README)。
ComfyUIは別系統だ。公式の一行紹介は「コンテンツ生成のための、最も強力でモジュール式のAIエンジン」。特徴として、非同期のキュー、グラフの一部だけの再実行、VRAMとメインメモリの管理を挙げている(出典: ComfyUI README)。手順を画面が決めるのではなく、処理の部品(ノード)を自分で配線する。
現場でたとえると、A1111とForgeは操作盤のダイヤルを回す重機、ComfyUIは配管図を自分で引くプラントだ。前者はすぐ動かせ、後者は図さえ引けば何でも流せる。
公式に書かれた対応モデル
ここが一番差の出る所だ。各READMEに書かれている範囲だけを並べる。
| UI | 公式READMEに書かれた対応(抜粋) |
|---|---|
| ComfyUI | 画像: SD1.5、SDXL、SD3.5、Flux.1、Flux.2、Qwen Image ほか。動画: Wan 2.1/2.2、LTX-Video 2/2.3、HunyuanVideo 1.5 ほか。音声・3Dのモデルも列挙 |
| Forge | Flux の BNB NF4 と GGUF(Q8_0/Q5_0/Q5_1/Q4_0/Q4_1)をネイティブ対応。Flux用ControlNetは「未実装」 |
| A1111 | SD2.0、インペイント専用モデル、LoRA、Textual Inversion 等。SDXLは v1.5.0(2023年7月25日)で対応し、--no-half-vae が必要と記載 |
出典: ComfyUI README / Forge README / AUTOMATIC1111 README・Releases v1.5.0
動画・音声まで扱えると公式READMEに書いているのは、3つのうちComfyUIだけだ。どのモデルがどれだけVRAMを食うかは、画像生成AIのVRAM目安にまとめてある。
VRAMの下限について、公式の書き方はそれぞれ違う。ComfyUIは「最大級のオープンモデルでも、VRAM 4GB+メモリ8GBから動かせる」(出典: ComfyUI README)。A1111は「4GBのビデオカードに対応(2GBで動いた報告もある)」(出典: AUTOMATIC1111 README)。どちらも「動く」の下限で、快適さの基準ではない。
A1111の省VRAMオプションは公式Wikiにある。--medvram は「性能を少し犠牲にしてVRAM使用量を下げる」、--medvram-sdxl は「SDXLモデルのときだけ --medvram を有効にする」、--lowvram は「速度を大きく犠牲にして、ごく少ないVRAMで動かす」と説明されている。指定は webui-user.bat の COMMANDLINE_ARGS に書く(出典: A1111 Wiki Command Line Arguments)。8GBでSDXLがどこまで回るかは、VRAM 8GBのSDXL実測で数字を出している。
更新状況。最終コミットの日付で見る
対応モデルの差は、更新が続いているかどうかの差でもある。GitHubで各リポジトリの既定ブランチの最終コミットと、最新リリースを確かめた(確認日: 2026-10-24)。
| UI | 既定ブランチの最終コミット | 最新リリース | ライセンス |
|---|---|---|---|
| ComfyUI | 2026-10-23 | v0.42.1(2026-10-19) | GPL-3.0 |
| Forge | 2025-06-26 | 一括パッケージの配布のみ | AGPL-3.0 |
| A1111 | 2024-07-27 | v1.10.1(2025-02-09、バグ修正1件) | AGPL-3.0 |
出典: 各公式GitHubリポジトリ(Commits・Releases)
ComfyUIはREADMEで「月曜を目標に毎週リリース。モデルの公開や大きな変更でよくずれる」と書いている(出典: ComfyUI README)。
Forgeは「90日ごとに本家と同期」の方針だが、確認日時点で既定ブランチに1年以上コミットがない。READMEにも「工事中で、ドキュメント・UI・機能は更新で変わりうる」とある(出典: Forge README)。
A1111は2024年7月以降、既定ブランチに新しいコミットがない。新しいモデルが出たときに公式で対応が入るのは、この3つの中ではComfyUIだけ、というのが日付から読める事実だ。
Windowsでの導入方法
入れ方も3者3様だ。公式に書かれた手順を並べる。
ComfyUIは入口が3つある(出典: ComfyUI README / ComfyUI Docs)。
- デスクトップ版: 公式が「最も簡単な始め方」とするインストーラー。Windows 10以降、x64/ARM64、1インストールあたり4.85GB以上の空きを推奨。更新は自動で確認される
- ポータブル版: 7zを展開して
run_nvidia_gpu.batで起動。RTXシリーズ向けはCUDA 13.0・Python 3.13同梱で、10シリーズ以前向けにCUDA 12.6版もある。更新はupdateフォルダのupdate_comfyui_stable.bat等 - 手動インストール: NVIDIA・AMD・Intel・Apple Silicon等すべてのGPUに対応。Python 3.13推奨
ポータブル版の具体的な手順はComfyUIの導入記事に、拡張を入れる前の備えはManagerとスナップショットの記事に書いた。
Forgeは、gitとPythonを同梱した一括パッケージを公式が推奨している。推奨はCUDA 12.1+PyTorch 2.3.1版で、CUDA 12.4+PyTorch 2.4版は「最速」だが「MSVCが壊れる、xformersが動かないことがある」と注記がある。展開後は update.bat を実行してから run.bat で起動する。公式は update.bat を「重要。実行しないと古い版のまま不具合が残る」としている(出典: Forge README)。
A1111も、sd.webui.zip を展開して update.bat → run.bat の手順がある。手動で入れる場合はPython 3.10.6とgitを入れ、webui-user.bat を管理者ではない通常ユーザーで実行する。READMEには「新しいPythonではtorchが動かない」とある(出典: AUTOMATIC1111 README)。
段取り八分で言えば、ここで決まるのはPythonの版だ。ComfyUIは3.13、A1111は3.10.6と、求める版が違う。両方入れるなら、同梱型のポータブル版や一括パッケージにしておくと、PCのPythonを取り合わずに済む。
どれを選ぶか
公式の記載から言える範囲で、基準をまとめる。
- これから始める・動画もやりたい: ComfyUI。対応モデルの列挙が最も広く、更新が続いている
- A1111の画面と拡張に慣れている・Fluxを軽く試したい: Forge。ただし更新が止まっている点は承知のうえで
- 既存の環境と拡張をそのまま使う: A1111。新しいモデルの公式対応は期待しない
どのUIでも、生成の速さと載るモデルの大きさはGPUのVRAMで決まる。UIは後から入れ替えられるが、VRAMは買った時点で決まる。
今週のセール機をVRAM基準で仕分けた表と二刀流ランキングは、その「GB」で選べるように組んである。最強の1台より、VRAMとメモリの2点を外さない1台だ。
※本記事は各公式GitHubリポジトリ(README・Releases・Commits)、ComfyUI公式ドキュメント、AUTOMATIC1111公式Wikiの公開情報に基づく解説です(確認日: 2026-10-24)。対応モデル・手順・更新状況は変わるため、最新の情報は各公式をご確認ください。
出典
- ComfyUI README(一行紹介、対応モデル一覧、VRAM 4GB+メモリ8GB、導入の3方式、リリース周期、Python): https://github.com/Comfy-Org/ComfyUI
- ComfyUI Releases(v0.42.1、2026-10-19): https://github.com/Comfy-Org/ComfyUI/releases
- ComfyUI Docs System Requirements(Python 3.13推奨、対応GPU): https://docs.comfy.org/installation/system_requirements
- ComfyUI Docs Windows Portable(7z、run_nvidia_gpu.bat、CUDA 13.0/12.6版、updateフォルダ): https://docs.comfy.org/installation/comfyui_portable_windows
- ComfyUI Docs Desktop Windows(Windows 10以降、x64/ARM64、4.85GB、自動更新): https://docs.comfy.org/installation/desktop/windows
- Stable Diffusion WebUI Forge README(WebUIの上のプラットフォーム、1.10.1ベース、90日同期、一括パッケージ、Flux GGUF/NF4): https://github.com/lllyasviel/stable-diffusion-webui-forge
- Forge Commits(既定ブランチ最終コミット 2025-06-26): https://github.com/lllyasviel/stable-diffusion-webui-forge/commits/main
- AUTOMATIC1111 README(Gradio製WebUI、4GB対応、Windowsの導入、Python 3.10.6): https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui
- AUTOMATIC1111 Releases v1.5.0(SD XL対応、–no-half-vae): https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui/releases/tag/v1.5.0
- AUTOMATIC1111 Releases v1.10.1(2025-02-09): https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui/releases/tag/v1.10.1
- AUTOMATIC1111 Wiki Command Line Arguments(–medvram、–medvram-sdxl、–lowvram、COMMANDLINE_ARGS): https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui/wiki/Command-Line-Arguments-and-Settings